タイデジタル到着カード(TDAC)とは？

2025年5月1日（タイ時間午前0時）から、タイ入国管理局は新たな入国手続きシステム「タイデジタル到着カード（Thailand Digital Arrival Card: TDAC）」の使用を義務化します。これはコロナ禍以前に紙で記入していた出入国カードが電子化されたもので、事前にオンラインで登録することで入国審査の効率化を目指すものです。

SNSなどでは「面倒な制度だ」という声も見られますが、特にタイを頻繁に訪れる旅行者にとっては、紙の出入国カードを書く手間や、出国時まで小さなカードを保管しておく煩わしさがなくなるため、むしろ便利になるといえるでしょう。

誰が登録する必要があるのか

登録時期については、タイ到着日を含む3日前から登録可能となっています。それより前に登録しようとしても入力画面が表示されないため注意が必要です。

TDAC登録方法の完全ガイド

事前準備

登録前に以下の情報を手元にご用意ください。スムーズな登録のために、すべての情報を事前に確認しておくことをおすすめします。

登録手順

1. TDACウェブサイトへのアクセス

   公式サイト（TDAC公式サイト）にアクセスし、画面右上の言語設定から日本語を選択します。

2. 個人情報の入力

   パスポート情報や個人情報を入力します。すべて大文字英語で入力する必要があります。

   • パスポート情報：氏名はパスポートと完全に一致する表記で
   • 個人情報：生年月日、国籍、居住地域、連絡先電話番号

   システム不具合に注意

   北海道・京都府・大阪府・兵庫県の選択に関して技術的な問題が報告されています。これらの地域にお住まいの方は、近隣県を選択するなどの対応が必要な場合があります。

3. 旅行情報の入力

   タイへの到着情報と出発情報を入力します。

   • 到着情報：到着日、出発国、渡航目的、移動手段、到着便名
   • 出発情報：出発日、目的地国、出発便名

   重要

   帰国便が未定の場合は登録できません。タイ政府は特殊詐欺対策として、出国予定が未定の長期ビザなし渡航者の入国を厳しくチェックしているため、必ず帰国便や次の目的地への便を予約してから登録しましょう。

4. 宿泊情報の入力

   タイでの宿泊先情報を入力します。

   • 宿泊施設のタイプ選択（ホテル、アパートメント等）
   • 宿泊先の詳細住所（県、地区、サブエリア等をスクロールで選択）

   複数の宿泊先がある場合は、最初または最も長く滞在する場所の情報を登録します。

5. 健康情報の入力

   日本からの渡航の場合、特別な入力は不要です。黄熱病などの特定の感染症流行国からの渡航者のみ追加情報が必要となります。

6. 確認と提出

   入力情報のプレビュー画面で内容を確認し、QRコードを受け取るメールアドレスを登録して送信します。特にパスポート情報の正確さは非常に重要です。

登録後の流れ

登録完了後、入力したメールアドレスにQRコードが送付されます。このQRコードはタイ入国時に提示する必要がありますので、スマートフォンで確認できる状態にしておくか、印刷してお持ちください。

2025年5月1日以降のタイ入国手順

新制度導入後のタイ入国の流れは以下の通りです：

この新しい入国手順により、特にピークシーズンに問題となっていた入国審査の長い待ち時間が大幅に短縮されることが期待されています。ただし、制度導入直後は混乱する可能性もあるため、少し余裕を持った行動計画をおすすめします。

今後予定されるタイ入国の変更点

タイ政府は2025年内に以下の変更も予定しています：

これらの変更は、特殊詐欺対策や観光インフラ整備を目的としています。タイを訪れる際は、最新の入国規則をチェックすることをおすすめします。

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